校長より
皆さん、今日でこの学期が終わります。
新しいクラス、友だち、先生との出会いの始業式から、季節は ゆっくりと進み、皆さんはそれぞれの歩みを重ねてきました。
まずは、この学期を最後まで歩き切った 皆さんに、心から「よく頑張りました」と伝えたいと思います。
さて、多くの人が忘れているとは思いますが、私は始業式に校庭の桜の話をしました。
今朝はその続き の話から始めましょう。
桜は春には花を咲かせ、夏には濃い緑で強い日差しを受け止めます、秋には静かに葉を落とし、冬には枝の内側で力を蓄える。 その1年の姿は皆さんの成長に驚くほどよく似ていると私は思います。
春、皆さんは新しい環境に飛び込みました。 期待と不安が入り混じる中で、勇気を出して一歩を踏み 出しました。
夏の桜のように、皆さんは少しずつ自分の居場所を見つけ、友だちとの関係を育て、学びのリズムをつ かんでいきました。
時には強い日差しのような課題や悩みに向き合う日もあった方もいるでしょう。
秋の桜が葉を落とすように、皆さんも静かに自分を見つめ直す時間があったはずです。
「本当はどう感 じているのか」 「何を大切にしたいのか」 そんな問いに向き合った人もいるでしょう。
冬の桜は、外からは何も変わっていないように見えます。でも、枝の内側では次の季節の準備が始まっ ています。
皆さんも同じです。外からは見えなくても、心の内側で力を蓄え、次の学期へ向けて確かな 成長を続けています。
始業式で私は、もう一つ 「いのちを大切にすることを、もっと深く考えてほしい」 と伝えました。
いのちを大切にするとは • 自分の気持ちをごまかさないこと • 誰かの痛みに気づこうとすること • 違いを 排除せず、尊重すること • 困ったときに「助けて」と言えること • 誰かが助けを求めたときに、そっと 手を差し伸べることだといいました。
この学期、皆さんの中には、 友だちの悩みに寄り添った人、自分の弱さを認めて相談した人、新しい環 境で勇気を出して一歩踏み出した人が大勢いたはずです。
その一つひとつが、いのちの重みを理解しようとする歩みであり、平和の種でもあります。
そしてこの“いのちの重み”は、2学期の文化祭にもつながっていきます。
文化祭は、皆さん一人ひとり の言葉、行動、優しさ、勇気が形になる場です。
桜が季節を越えて姿を変えるように、文化祭もまた、 皆さんの成長によって毎年新しい表情を見せます。
今年度は、新しい取り組みとして演劇講習会が実施 されました。
プロの講師から学んだ「表現すること」「相手の気持ちを受け取ること」「自分の声を届 けること」。
これらは、まさに“いのちを大切にする力”そのものです。
学校演劇の目標は、 「自分を表現し、仲間とつながり、観る人の心を動かすこと」 です。
皆さんが講習会で学んだことは、文化祭の舞台だけでなく、日常の人間関係にも生きるはずです。
そして、平安女学院の文化をさらに豊かにし、温かくし、力強くしてくれると信じています。
どうか、長い夏休み期間を 「自分を大切にし、周りの人を大切にする時間」 にしてください。 そして2学期、文化祭という大きな舞台で、皆さんの言葉、行動、優しさ、勇気を存分に発揮し、151年 目の平安女学院の文化を、温かく、美しく、力強く育てていってください。
文化祭に限らず皆さんが笑 い、悩み、表現し、成長していく姿を、私たちは教職員全員が心から応援していることを伝えて終業式 のメッセージとします。
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