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12.192023
【校長メッセージ】2023年度 終業式 あいさつ (2学期)
2学期は行事が盛りだくさんでした。締めくくりが先日の高校3年生が担っているクリスマスカンタータでした。90回目を迎えたカンタータが感動の内に無事に終わり安堵しています。関係者すべてのみなさん。ありがとうございました。
さて、2学期を振り返るとき、たくさんの行事を通じて、みなさんは多くの人と関わりを持ってきたはずです。和気藹々とした関係性ばかりでなかったはずです。気まずさや誤解を生んだこともあったはずです。学校という場所でみなさんが学ぶ大切なことの一つに、人と人の関係性の作り方と、悪化した関係性の修復の仕方です。しかし、残念なことにこんな大切なことを学ぶカリキュラムがありません。みなさんの年頃では友人関係の悩みは決して少なくないはずです。そして、社会に出てもこの悩みはついて回ります。そのため社会人のストレスの原因のトップが人間関係です。では、関係性を作るときも、関係性を修復する時にも,欠くことのできない力は何でしょうか。そうです。コミュニケーション力です。つまり対話力です。
先日、私は木津第2中学校での出前授業でこんな話をしてきました。
① 人と人との関係性はコミュニケーションが作る。② コミュニケーションは言語だけでは成り立たない。顔の表情・体の動き・身振り手振りに、目の動き・声のトーンに止まらず、服装や装飾品に至るまで、あなたを表現しているすべてのものが相手とコミュニケーションする上での情報である。③ 言語の威力は全体の7%で、残りは、視覚情報や聴覚情報で占めていると言われている。そこで人と良い関係性を築くためには言葉を補うための表現をどう使うか。という話をしました。そして、人間関係を修復する方法については① 自分の気持ちを伝える。② 噂を信じないで、相手の気持ちも確認する。③ インターネット上では言葉は誤解されやすいため対面が好ましい。などなどについてお話しました。
さあ、みなさんも適切な言葉が見つからない時には、言葉以外の表現を使いましょう。笑顔やスキンシップ、相手をいたわる仕草などでいいのです。そんなコミュ力をみなさんが身に付けられたら、学校は穏やかな安心の場所になると思うのです。
今学期も、みなさんの心には良い思い出がたくさんできたと思います。また、成長を実感した人も多いはずです。しかし、一方で残念極まりない出来事も起きています。人の所持品を傷つけたり、トイレに度を越したいたずらをしたりなど、中高生の行動としてはあまりにも幼く思慮を欠いた行動が起きました。
私は、生徒のみなさんに、「失敗してもよい。やり直せる場が学校だから」と常々言ってきました。ただし、間違ったことをしてしまったら正直に非を認める事が大切だということについては、言い足りなかったと反省しています。
誰もが間違いを犯します。だから、私たちには、間違いを起こした時に使う6文字の言葉が与えられています。その言葉を使える人になりましょう。失敗を重ね、悔い改めてこそ、人は成長の階段を登れるのです。年の終わりにあたり、自分の成長と課題を確認し、清々しい気持ちで新年を迎えてください。そして、来学期は全員が元気で楽しく、安心して過ごせることを願い、終業式の挨拶とします。