
平安女学院中学校高等学校
校長 今井 千和世
2025年度 1学期 始業式
中学生150人、高校生450人、教職員97名で、2025年度のスタートを今切りました。ゴール地点は、高校3年生は2026年3月1日の卒業式。他の生徒のみなさんは、2026年の3月16日の終業式です。そのゴールまでの日数は高校3年生を除けば、およそ180日です。与えられた時間の使い方は、みなさん一人一人違います。力を入れて取り組みたいことが異なるからです。その結果は、ゴール地点において、あなたが獲得できた成長の中身になります。今日というスタート地点において、まず、あなたが自分に与えられている時間を意識して、あなたの成長した姿をイメージして、あなた自身の2026年度をデザインしてほしいと思います。
そこで、そのデザインに是非盛り込んでいただきたい内容をいくつかお話しします。
平女生として一番大切にすることは「あなた自身のいのち」です。
次に、大切にすることは、自分も人も、傷つける言葉や行動をしないことです。
なぜならば、あなたは、愛され、愛するために生まれてきたからです。
まだあります。平安女学院の生徒に身につけてほしい「3つの力」を理解し身につけることです。
自分自身を大切にする気持ち「自尊感情・自己肯定感」
他者の心や考えを察すること、共感力、そして、他者と対話する力です。
この3つの力は実は相互に深く関わっています。
自分を大切に思えるということは、自分以外の人に対しても大切な存在であることが分かることです。その人が、悲しんだり、苦しんだり、困ったりしていることは、その人が言葉に出さなくても、表情や態度でも察することができます。そうしたら、大丈夫ですか。何か私にできることがありませんか。と優しく寄り添った声かけが成り立ちます。声をかけられた人は、自分の置かれている状態や気持ちを聞いてもらえると思い話し始めてくれるはずです。これが共感力と対話力です。
この3つの力は、未来の世界が、貧富や、人種・民族や、ジェンダーの違いを超えて、繋がる関係を作る上で不可欠の力です。
学校は、安心安全な場所でなければなりません。
学校は、失敗から学べる場所です。
安心して、失敗を恐れずに、あなたがやりたいことにチャレンジしてください。
600人の生徒の誰一人として、安心安全感を持ち学校生活を過ごすために、あなた自身の立ち振る舞いが問われます。これから始まるホームルームでよく考え、話し合ってください。
そして、より素敵な学校をみんなで力を尽くして作り上げていきましょうね。
2025年4月9日