2学期 終業式 校長挨拶
今年もカンターターが多くの人たちの心に届くものになりました。携わってくださった全ての生徒・教職員の皆さんに心から感謝いたします。
さて、この時期を迎えるたびに、否応なしに自分自身を振り返らざるお得ません。新年を迎えるための新たな思いを心に刻み記すことにしているからです。この自分を振り返る作業と言うのは厄介なものです.前向きすぎると、反省面が薄らいでいるようですし、反省ばかりだとなんだか自分に駄目だしして自尊感情が低下してしまいます。従って、立てた目標にどこまで到達したか、何がまだ足りないかを見極めて、事実を振り返るように心がけているのですが、それもまた、たやすくはありません。
自分を振り返り、自分を変える道のりは平坦ではない自覚をするのもこの時期です。
さて、皆さんはこの時期何を考え、何をいたしますか。
ロマンチックなクリスマスの過ごし方を思い浮かべられる人はうらやましいです。
年明けに迫っている受験にがむしゃらに立ち向かう人も、まぶしく見えます。
日頃、ご無沙汰している人たちとの出会いの約束があればそれも楽しいことでしょう。
いろんな楽しみや予定があろうかと思いますが、その中に付け加えて欲しいなあと願うことをお話します。
先ず、自分と世の中について思い巡らすことです。
自分の事についてあれこれと考えたり、行動したりするのは当たり前のことです。
しかし、キリスト教の教えを身につける学校に席をおいている皆さんには、それだけを求めていません。あなたの能力を、あなた以外の取り分け、今困っている人、弱っている人のために使っていけるような人になって欲しいのです。
そのためには、自分の周辺の人や、もっと広い社会に目を配りながら、あなたができることを考え、行動して欲しいと願っています。年末になると2019年日本と世界の10大ニュースなど1年を振り返る報道がたくさんあります。何を重大ニュースにするかもその世相を現しています。皆さんの豊かな感性で2019年を捉えながら、これからの世の中の課題を考えて欲しいと思います。それは、主権者となる年齢・成人と認める年齢が18歳である自覚にたつならば必要・不可欠なことであり、あなたの生き方=進路を決める上でも重要なことだからです。
次に、「愛する心で人のために力を尽くせたか」を物差しにして、自分の言動を振り返って欲しいのです。家庭でクラスやクラブで、行事や地域活動であなたの生活の場所で、あなたの言動がキリスト教学校の教えを形にすることができたかを振り返って欲しいのです。今悲しみのふちに立たされている人に、あなたの優しさをことばや行動で示すことができただろうか。今困っている人に「何か私にできる事はないですか」と声をかけることができただろうか。弱っている人に無関心な態度をとっていないだろか考えて欲しいと思います。
そして、できていたら自分を褒めてください。まだならば、自分で自分を慈しむことができる言動がとれる人になるために自分をチェンジし、小さなことも大きな愛を持ってできるようにチャレンジしましょう。
2020年の新しい年が、愛と平和のために皆が力を尽くせるようにお祈りして終業式のお話とします。