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【校長メッセージ】2024年度3学期始業式あいさつ

まず、はじめに今日このように、生徒・教職員すべてが、事故や事件に巻き込まれることなく、無事に新しい年2025年を迎えられた喜びをみんなで分かち合いたいと思います。

さて、私たちは今年も年末年始の恒例行事を「当たり前」のように済ませてきたと思いが、日常のあらゆることが「当たり前」でないことを新型コロナ感染拡大を機に知りました。しかし、時が過ぎれば、以前の暮らしぶりを「当たり前」として受け取り、不便が起きれば不平不満を口にしてしまう人々がいます。そんな人たちの言動に警鐘を鳴らすのが、今年は昨年の元旦に起きた能登半島地震の被災者ではなかったでしょうか。「お正月が来なければいい。恐怖と喪失感がよみがえるから。」と肩を落として呟く人、「妻や子供の死を受け入れられないまま1年が過ぎた。どうしても生きる希望が持てない。」など、復興がままならない現実生活の中で途方に暮れる人々の声や姿が報道を通じて流れるたびに、能登の冬の厳しさの中で置いてきぼりにされている被災者に寄り添う大切さを痛感させられる年末年始でした。そのせいばかりではありませんが、私は、今年は大好きな箱根マラソンにも関心が及ばず、気の晴れない3が日を過ごしました。それでも、平安女学院では、能登の被災地に寄り添おうとした気持ちで始めた輪島朝市の物品販売や募金1.421,414円を年内中に、送り届けられたことは救いでした。私たちは、身近で親しい人が困っていれば助けることは容易ですが、困っているだろうと思われる、知らない人に対して、手助けする行為は決して誰にでもできることではありません。それができることがどんなに尊いことであるかを、生徒のみなさんには心に刻み込んでおいてほしいと思います。それは、あなた方が何を大切にした生き方をするかの1つのキーワードだからです。

ところで、世の中では、人の評価が行われます。「あの人は立派な人だ」という評価を耳にすることがあるでしょう。「立派な人」と言われればどんなイメージを持ちますか。地位や名誉や財産や、学歴や家柄が、立派な人の条件になっているでしょうか。そうではありません。立派な人とは、どれだけ、人に役立つ行いができているかが尺度になっているはずです。何をすることが、その人の役に立てるかについては、その場の状況や立場から想像できなければなりません。想像しながら、相手の気持ちを大切にして、あなたができることを行うのです。

最後に、今年度の締めくくりの3学期を過ごすにあたり3つの物差しで、自分の成長を図ってみることを進めます。

1つ目は、人間は想像できる力の持ち主です。あなたの想像力を伸ばしてください。

2つ目は、人間は助け合いの力の持ち主です。あなたが与えられる力を拡げてください。

3つ目は、人間は自分の気持ちを伝達する力の持ち主です。

あなたの考えや気持ちを発信してください

今日から始まる3学期の学校生活において、あなたの中に宿るこれらの力を磨いてほしいことを伝え始業式のメッセージとします。

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